不動院真言宗 不動院

〒633-0007 奈良県桜井市外山878 TEL/FAX 0744(43)7406
JR・近鉄桜井駅より奈良交通バス大宇陀・吉陰行約5分外山バス停下車すぐ

平安時代に登美山鎮座宗像神社が創始され村の鎮守として祀られていたが、佛教の興隆と密教の流布により又、神仏混淆の時代に入り、併せて村内鎮護のお寺として建立されたものと考えられる。藤原一問が談山神社に参拝の折、当院で身を清めた後、登山したと言われ、天台座主慈圓書の扁額が掛けられており、山号も藤原山である。南北朝時代には僧兵が南朝側について戦い、当時はかなりの寺観を保っていたと思われる。かろうじて焼失を免れたご本尊不動明王は、小堂に村人により大切に保管されてきた。江戸時代には四代将軍家綱の上覧に供したといわれている。その後住職不在の時代も続き荒廃していたが、山主慈啓の時代に入り、ご本尊の修復と区民皆様のご協力により本堂及び脇部屋の改修が行われた。その際、棟木札によると元文五年(江戸中期)に屋根瓦を新調翌寛保元年(1741)に完成。文久元年(1861)幕末に本堂大修理が行われている。

■ご本尊 木造不動明王坐像  国指定重要文化財
不動明王 像高 85.0cmで、弁髪を垂らし、花形飾りの金線冠を付ける。目は天地眼、頭頂に沙髺をあらわす平安後期の不動明王の姿である。左右の牙を上下出させる忿怒相で、上半身に条帛、下半身に裳を着け、その一部には切金模様が認められる。右手には剣、左手は羂索を執る。現状はほぼ古色を呈しているが、当初の華麗な色彩を留めており、二重円相を透かした火炎光背と七重の瑟々座が揃う不動明王の本格作は、県下でも珍しいとされている。

不動明王拡大
■脇         仏
□大日如来 □阿弥陀如来 □十一面観世音菩薩 □千手観世音菩薩
□如来荒神 □神変大菩薩(役行者) □弘法大師坐像
■十 三 重 石 搭
十三重石塔 高さ455cm。凝灰岩製で、搭身及び一重、三重から五重、九重の五笠石が当初のものであろう。搭身は四方に顕教四仏(薬師・釈迦・阿弥陀・弥勒)の梵字を薬研彫りしており、摩滅が著しいが古様な字体は、平安時代後半期の特色を見せている。
■天 台 座 主 慈 圓 書
天台座主慈圓書

 1月 1日 修正会(午前零時より初護摩厳修)
 1月28日 初不動
 3月 春彼岸会
 4月 8日 花祭り
 4月21日 大師講
 6月28日 大祭(午後7時より護摩厳修)
 9月 秋彼岸会
12月28日 納め不動

※毎月28日、午後2時より護摩厳修