梯立の 倉橋山を 嶮しみと 岩かきかねて 吾が手とらすも 梯立の 倉橋山は 嶮しけど 妹とのぼれば 嶮しくもあらず (古事記)
倉橋山は険しくて(女鳥王は)岩にすがりついて登ることがかなわず、私の手を取って踏み越えてくることよ。
倉橋山は険しいけれど、愛する女鳥王と二人で登れば、何の険しいことがあるものか。
仁徳天皇が皇太子であったとき、異母妹の女鳥王に求愛しましたが、女鳥王は異母弟の速総別王と仲の良いことがわかり、怒った仁徳天皇は二人に追っ手を差し向けました。ふたりは手に手を取って倉橋山に逃れていき、嶮しい山を越えて曽爾村に着いたところで、捕らえられて、処刑されたと伝えられます。
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