宗像日記


平成24年5月28日(月)  
4年生のみんなと檜の皮むき体験

今日は、すごくいいお天気!!久々の彩雲情報です。今日はいつもの彩雲ひろばではなく、この宗像会館の裏山に潜入しました!!今日、一緒に山に入ってくれたのは、
桜井市内の小学校の4年生のみんなです。なんと檜の皮むき体験をすると聞いたので、なんだかおもしろそう  と思って、ワクワクしながら今日初めて出会う
みんなを待っていました。
なにやら、ワイワイ・ガヤガヤと賑やかな声が聞こえてきます。来た来たっ!! やっぱり。子供達の行列が見えました。
今日は、どんな子と、どんなお話ができるのか、どんな発見と、どんな驚きを体験させてくれるのか!! 子供達っていつも予測不可能な展開を私に見せてくれたり
感じさせてくれたりするので、楽しみこの賑やかさは、期待十分!!テンションが上がる瞬間です!!
それでは、いよいよ裏山に潜入です。
山に入ってすぐ!! ちょうど私の前を歩いていた女の子が、「ヘビがいる〜!!」 えぇ〜〜っ!! いきなりですか〜!! 慌ててカメラを向けました。カメラ越しでも、なんだか
ゾワゾワっとします・・・この山の第一生き物発見に、驚き騒いで、私は慌ててシャッターチャンスを逃し・・・でも一番驚いたのは、このヘビだったのでしょう・・・。
葉の全面で太陽の光を受取り、キラキラした、明るくて暖かい場所で、お昼寝をしていたのかもしれませんね!!

子供達は少し進んで、主要な木を残しその他の木を伐採する事で、木と木の間に空間ができ、太陽の光や風の通り道を作り、低い位置に生息する植物を保護する
という『間伐』の意味を勉強しました。
第一生き物ヘビを発見自然の勉強をする子供達自然の勉強をする子供達

もう少し進むと、次は枝打ち体験をしました。少し低めのはしごに上り、のこぎりを持ってみたり、手を伸ばしてみたり。枝打ち体験を楽しんでいました。
本当の枝打ちとなれば、もっと高い場所まではしごづたいに上るわけで、子供達は「めっちゃ高いなぁ」「怖そう〜」「ヤバイ〜」等と、言いながら上を眺めていました。
そのうち、「先生、高い方のはしごで上まで登って!!」と言いだす子供達!! さすがにそのリクエストには答えられませんでしたが、先程の間伐と同様、枝打ちという
作業もまた、山を健全に導くために行われる大切な作業である事を知りました。
枝打ち体験をする子供達枝打ち体験をする子供達枝打ち体験をする子供達

さあ次は、いよいよ本日のメインイベント『檜の皮むき体験』がはじりましたよ。伐採されて横たわった檜の木の周りに子供達が集まりました。同じ檜の枝を削って
作られた道具を使って皮むきを体験します。初めての作業にみんな最初はてこずりながらも我先にとチャレンジしていきます。
皮むき体験をする子供達皮むき体験をする子供達皮むき体験をする子供達

道具を器用に使って木の皮をむく為のとっかかりを作り、それを一気に力を合わせてはがしてゆきます。「オ〜〜!!」という歓声が上がります。一皮むけて真っ白い
檜が見えると、みんなそれを触って思った事、感じた事、それぞれ話してくれます。この頃になると、今日初めて出会った私の事も、もうどこの誰だろうという目で
見られる事もなくなっていて、気軽にいろんな話をしてくれます。「真っ白ですごくきれい」「なんか少し湿った感じ」「いい匂いがする」「ツルツル〜」等々!!
「おばあちゃんの家に檜のお風呂があるよ」と教えてくれた子もいました。木の皮をぐにゃっと折り曲げて、樹液を出したり、その樹液を「カブトムシもこんな感じなの
かなぁ」って、なめてみたり。カブトムシって檜の樹液をなめるのかな?ほんとにそうかな?その答えをあえてに告げずに、子供達に託した森林インストラクターの
新井さん。早速、調べてみては??
皮が付いている部分と付いていない部分を叩いて、「同じ木でも音が違うよ」と聞き分けてみたり。
切株の年輪を数えて「この木は何歳かなぁ」と言っていたので、私も一緒に見てみましたが、途中で諦めたらしく、「もう、いっぱいや!!とにかく年寄りや!!」
と言うのを聞いて、笑ってしまいました。
枝が切り落とされた部分は少し難しいようで、それでも力を合わせて頑張りました。
そうそう、枝が切り落とされた部分を使って、こんな事をしている子がいました。
木の皮で怪盗なんとかに変身した友達トトロの森にあるような切株

【怪盗なんとか】だそうです。面白いですね!! それから、枝が付いたまま細い枝の部分まできれいに皮をむいて、ちょこっと檜の葉を残してみたり・・・
トトロの森に出てきそうな切株があったり・・・
今日みんなと一緒に山に入った、この山の案内犬の『バーティ』 バーティが山をすごい勢いで駆け巡ると、それを追いかけ子供達も走り回りました。

檜の皮むきが一段落すると、今度はその木を切り始めましたよ。持って帰るのだそうです。木の皮を持って帰る子、大きな木をそのまま担ぐ子もいました。
4年生とはいえ、背負ったリュックはおしりが隠れるくらい背中一面を覆っているのに、それを持って、さっき登った山道を下るの?とちょっと心配になるくらい・・・
木を切る子供達木を切る子供達木を切る子供達

山へ入ると、山の生き物を発見したね。それから、山道には、落ち葉が何層にも重なっていて、みんなが歩くとカサッ・カサッって音がしたね。時々落ちた枝が
折れる時のパキッ・ポキッって音も聞こえたね。それから、落ち葉と落ち葉の間に空気をいっぱいため込んでいて、歩くとフワッ・フワッの絨毯みたいだったね。
皮むきは大変だった?檜の皮をむくときれいだったね。いい匂いがしたね。自然のハーブなんて、なんか贅沢!!
枝打ちはどうだった?高い場所から見た景色は?
檜の樹液って、どんな味がした?体験した事から理解できたり、疑問に思ったら調べてみたり、こうして子供達の思考回路がどんどん広がっていくと、楽しいし
嬉しいなぁって思います。

山って、絵に書く時は、緑の大きな物体だったりするけど、中に入ると、太陽の光が届いている場所とそうでない場所とでは、様子が違っていたり、高い場所と
低い場所で育つ植物の為に光や水や風等、環境を考えて、人間が間伐や枝打ちをして、山全体とそこで暮らす生き物の環境を維持している事がわかったね。
自然って、何もしないで、そのまま放置する事ではなくて、ちゃんと人が手を加える事で守られるんだっていう事を、今日子供達は遊びながら、しっかり勉強した
のだと思います。
山に入る前に、【今日は五感で色んな事を感じ、体験しよう!!】という事だったけれど、まさにその全てを使って、それぞれが体験した中から何か大切なもの
を持って帰る事ができたんじゃないかな〜って思います。

そうだ!! 今日持って帰った木で「おじいちゃんと一緒に工作するんだ」と言っていた、あの子は、何を作ったのかな〜??

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